タロット勝手読み 2024.3.11
とっくの昔からずっとそんな感じ。
っていうのは近頃いよいよ感じさせられる、考えさせられる”日本人”っていう顕著さのことのような気がしないでもないんです。
メインカードは”ペンタクルの5”
基本的な解釈としては”貧しさ”とか”困窮”、あるいは視野狭窄的な囚われの状態を意味するものなんですけど、まさしくそんな感じ、そんな場面や価値観に出くわすことは少なくない気がする、という印象がごく個人的な偏見に過ぎないということなら何も問題はないのだけれど。
アドバイスとして求めたもう一枚も同じくペンタクル、というのが何とも皮肉というかむしろ救いでもあるはずなんですけど、つまりこんなカードの展開から感じさせられることは、今の世の中に蔓延する、当たり前の如く許容される”誤解”だとか”価値観”の迷走みたいなことを感じさせられる気がするんですね。
日常の些細な会話の中にすら、うっすらと主張されてすれ違う頑なな”自己肯定”
”肯定”と言えばいい意味に取れる気がするかもしれないんですけど、実際に感じさせられるものは多分そうではないはずなんですよね。
むしろ、それを思い付かせる”危機感”ということではないのかと個人的には感じさせられていて、それに反発する、打ち返すために必要な”自己肯定”という反作用ということだと感じさせられます。
当たり前ですよね、誰しもが毎日頑張ってるんですから。
そんな自分が、この先行き不透明な社会情勢にあって、その行き先であぶれるものであるはずがない。
これまでの、今日という一日の頑張りがこの先の世界における成果として否定されてなるものか。
そんな憤りにも似た”自己肯定”という欲求は、理解に難くないですし、当然の意思だと思うんです。
問題はその為に、”自己肯定”という抵抗する価値観に拘泥するあまり、それ以外を見損なうことに鈍感になりすぎること、背に腹は変えられないという意図に甘くなりすぎることへの懸念、といったことを個人的には感じさせられるわけなんです。
当初は話題になっていたはずのラーメン屋さんが、パン屋さんが、あるいはタレントさんやコンテンツが、どうして瞬く間に淘汰されて姿を消し移り変わっていくのか。
健全な新陳代謝と言えるかもしれないけれど、とはいえ度がすぎるならただの過当競争、それに群がるものたち、それを企むものたち双方の欺瞞に過ぎない気がしてしまうし、本来求めたはずの価値や目的を安く見損なう、リスペクトを欠いた”欲求ありき、目的ありき”というそれぞれのみにまかり通るだけの理解や思いやりのなさ、貧しさばかりが際立つまさしく”危機的”状況のように感じさせられなくもない、ということなんですね。
”貧しさ”とは、なにか。
単純にお金がないことを”貧しさ”とすることは実はなかなかの欺瞞のはずで、本来”貧しさ”とは”飽き足らなさ”、その依存的思考を戒める意図を持つ表現のはずなんですね。
次から次へと、何をどれほど手に入れても体験しても飽き足らない。
満足できない。
満たされない。
もっともっと。
その為に矢継ぎ早に繰り出されて消費されることが”経済”で”豊かさ”とする資本経済社会において、それぞれが無自覚に脅迫的に突き動かされる”自己肯定”という否定的切迫感。
そんな心の根に隠し持つ”他を蹴落としてでも”といった危機的、欲求的価値観の肯定を以てしても有利でありたい、生き残りたい”未来”
それって、本当なのか。
個人的にはあまり興味が持てないし、信頼も、備える覚悟も何だか素直には思いつけない気にさせられなくもなかったりするんです。
戦争、気候変動、食糧危機、自然災害、経済危機
想定して不安を煽る理由やそれに近い予兆を思い付かせる事実は事欠かないですし、そうして”目覚め”とする様々な行動を起こし始める人々も少なくないらしいんです。
コミュニティを作って自給自足生活を実現する。
スピリチュアルに目覚めて新しい次元や精神に目覚める。
備蓄や投資に努める。
まことしやかな情報にも偏見を覚えるより、可能性として対策を怠らない。
それぞれの理解や行動を否定する気はありません。
積極的で、利他なる利己的な欲求の相似形として集うコミュニティは”二極化”なんて近頃よく耳にする言葉にもフィットする気がするし、明るくて冷たい判断を勝ち誇るような積極性は”アリとキリギリス”なんて、童話で語られるほどとっくの昔から人類が自覚する当たり前の欲求でしかないと思うんです。
知性でも先進でも先見でもなんでもないはずなんですよね。
それぞれの行動力として肯定できるだけで。
人々がそれを予見して対策する。
それは健全な思考のはずですし、とはいえ運命や人生というものは得てして想定を裏切りがちなもの、裏切ってこそのものと感じさせられなくもないからこその”経験”と言えなくもない気が個人的にはしてしまうんです。
それぞれの”自己肯定”
備蓄する。
畑を作る。
精神を整える。
お金を貯める。
ペンタクルの5、必然なる1
寒々しく路地を彷徨う貧しげな人物がそっと見上げるもの。
それぞれに思い浮かべるもの、手のひらに掲げて希望となるものがやっぱりそれぞれにとってのものでしかないことを、その理由こそを正確に踏まえて備える、鍛えて適う”自己肯定”という然るべき課題として誰しもが等しく問いかけられて浮き彫りになるものらしいすれ違いや誤解、そんな危機的状況という今現在の世の中を見直したくさせられる、マクロにもミクロにも見過ごせない気分こそを思い付かされる、そんなリーディングでした。
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